日韓友情年記念事業交流展『未来は今日から』の為の茶室。
会場である韓国の農村地帯、ヤンピョン・ソジョンで農業用の黒メッシュハウスを見て、黒メッシュの人工素材でありながら植物をつつむ優しさと、伝統的な韓国の布を思わせる透け感とに魅力を感じ、この素材を使って夏の展覧会に涼みの空間を作りたいと考えた。
農業用ビニールハウスのフレームに黒メッシュを張って大きな空間をつくり、そこに使用済ビニール傘をメッシュで張替えた日傘が刺さっている。強い日差しの中、街中に点在する展覧会場に持ち運べる最小の空間として、この日傘がぽこぽことソジョンの街に散らばっていくイメージが生まれた。
傘をさす為にメッシュに開けられた穴は、季節の様々な借景を映し出すよう配置されており、傘を取るとソジョンの豊かな風景をフォーカスして切り取る丸窓となる。
A tea ceremony house provided for the summer art festival made out of local materials for agriculture.